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Friday, March 1, 2024

《乗ってわかった!》進化型GRヤリスの実力チェック(グーネット) | 自動車情報・ニュース - carview! - carview!

新車試乗レポート [2024.02.26 UP]

《乗ってわかった!》進化型GRヤリスの実力チェック

市販化熱望!進化型GRヤリス《オートサロン注目車研究》

走りも見た目もアグレッシブ! レース対応8速ATにも注目!
トヨタ自慢のラリースポーツ「GRヤリス」の改良モデルを試乗する機会がやってきた。さらなる速さを求めて改善された部分を紐解いていくと、このモデルの異端児ぶりがよくわかる。既存オーナーが悔しがるほどの進化ぶり、ぜひご確認あれ。

文:川島 茂夫 写真:奥隅 圭之/トヨタ自動車

TOYOTA 進化型GRヤリス プロトタイプ試乗リポート
コスト度外視の改善で
さらなる速さを追求
 セリカ用に開発された1.6ℓDOHCをカローラ/スプリンタークーペに搭載することで、1ランク上の戦闘力を手に入れたTE27、初代レビン/トレノ。このモデルのラリーシーンでの活躍は有名だが、GRヤリスは、このTE27の再来ともいえるモデルだ。
 車体はGRヤリス専用で開発された3ドアハッチバック。プラットフォームはGA-Bをベースにするが、上級クラスからのフレームやハードウェアを用いてシャシーを構成する専用設計が与えられている。大きく張り出したフェンダーなど、WRCヤリスを彷彿とさせるスタイリングも特徴のひとつだ。
 今回実施された大幅改良では、外観に空力や補修性などの改良が加えられているが、見た目で最も変化したのはインパネのレイアウトだ。従来型はヤリスをベースにしたものだったが、プロドライバーなどから寄せられた意見を反映して、操作パネルとディスプレイをドライバー側に15度傾けたデザインとなった。走行時の機能性を高める改良といえ、職人の仕事場的な無愛想な雰囲気すら漂う。こんなところでも、GRヤリスはモータースポーツの道具と思わせてくれる。

パワーユニットを約1割強化
8速AT仕様も投入
 そしてさらにより強烈になったパワートレーンの進化も見逃せない。1.6ℓ3気筒ターボは、従来型から約12%増となる最高出力304PSを発揮。最大トルクも約8%増の40.8kg・mに強化された。もちろん競技車両視点でのポテンシャルアップが目的だ。
 そしてもうひとつ、競技視点で開発されたモデルでありながら8速AT仕様が追加された。41kg・m近い最大トルクを受け止めるATでありながら、コンパクトにまとめていることに驚かされたが、競技車両としての可能性を求めての仕様追加というコダワリぶりも興味深い。
 クラッチ操作がない2ペダルならばヒール&トウも必要がなく、減速時のペダルワークはブレーキに全注力できる。アップシフトの面では、変速時のトルク変動が少なく駆動途切れのないトラクションコントロールが可能。しかも事前に登録されたサーキットなら、サーキット専用の制御プログラムにより、最適なギヤを自動で選択するという。オイルポンプの負担も含めた機械損失は大きくなるが、運転操作の簡略化によるミスの頻度や、それによるロスが低減できることを考えれば、多くのドライバーにとって戦闘力アップとなりそう。AT限定免許というユーザーでも、モータースポーツの世界に飛び込むことができる。もちろん、普段使いでの恩恵も大きい。
 4WD駆動系も、サスチューニングと合わせて制御が変更されたが、ハード構成は従来型を踏襲する。多板クラッチ式トランスファーながら後輪駆動の総減速比を1%弱高めることで、直進時は後輪寄りの駆動力配分が可能であることが特徴。従来型からトラクション重視の特性だったが、新型はそれがさらに強化されている。
実際の走行では、アクセルもブレーキも踏み込むほどに挙動が安定する。効率的な加減速を優先していることも、競技志向のモデルらしいコダワリのひとつ。操る手応えを求めるような、一般的なスポーツモデルとは明らかに異質で、ぶれない運動特性をきちんと理解し、最適な操作を行うことで、驚くほど速く走ることができる。
 もともとGRモデルの中でも最も硬派な仕様が与えられていたが、新型はその純度がさらに増している。モータースポーツへ参加したい、もしくはその精神や走りを堪能したいという、コアなドライバーにとって、より魅力的なモデルに進化している。

全長は4m弱。車両重量は6速MT仕様で1280kg、8速AT仕様でも1300kgでしかない。カローラスポーツのHEVよりも軽い車両重量に、304PS/40.8kg・mのパワースペックは、ラリーやジムカーナを楽しむには最適な組み合わせだ。

前後バンパーのデザインも変更。空力性能をより高める意匠を採用したほか、ロアグリルにスチールメッシュを用いたり、その下のパンパーロアサイドは分割タイプに変更されるなど、破損時に交換コストを抑える工夫も盛り込まれる。

リヤロアガーニッシュにエアダムを設けたほか、上下のリヤランプ類の配置を集約することで後方視界の改善も図られた。さらにハイマウントストップランプとリヤスポイラーを分割式にすることで、カスタマイズ性も向上させている。

レースドライバー等からの要望を元に、操作パネルとディスプレイをドライバー側へ15度傾けた新レイアウトを採用。スイッチ類などの配置も改善されるなど、操作性を高める工夫も盛り込まれている。

8速ATは完全新設計で、ギヤ比設定は1~6速まではMT車と大きく変わらないが、7/8速は高速巡航向けの設定になる。運転支援機能などの詳細は未発表だが、従来型と同様、停車機能はないもののACCやライン制御型LKAなどが備わるはずだ。

1.6ℓ直3ターボは、従来型の272PS/37.7kg・mから、304PS/40.8kg・mに向上。中回転域からのトルク特性が強化されるなど、普段使いでも扱いやすくなっている。

トラクションのかかりが、さらに良化したことで路面抵抗が少ないダート路での安定がかなり増した印象。アクセル踏み込み時のバランスの良さも強みのひとつ。

●進化型GRヤリス RZ“High performance”主要諸元

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