岐阜県瑞浪市釜戸町の土岐川で6月に見つかった「
化石は6月5日、河川を清掃中だった地元住民が骨のようなものを見つけ、同館に連絡し、確認された。化石は約1650万年前の瑞浪層群にあったことが判明している。
同館は6月以降の調査で新たに、歯の形や種類などの特徴から、束柱類の中でもパレオパラドキシアであることや、頭骨に歯が生えた状態で残っていたこと、全長約2メートルの成熟した個体だったことなどがわかった、としている。また、足から頭にかけての骨の周りからは、腐った肉を食べる特徴があるイタチザメの歯が見つかっており、死骸がサメに食べられた可能性があるという。
同館の安藤佑介学芸員(39)は「今月中旬頃から、骨が岩石に埋没した状態の『産状レプリカ』の制作を始める。今後クリーニングを進め、最終的には骨一点一点を岩石から外す作業に取り組む」としている。
中間報告に立ち会った国立科学博物館の地学研究部・生命進化史研究グループ長の甲能直樹さん(60)は「これだけいい状態で見つかった化石は珍しい。『謎の奇獣』とされるパレオパラドキシアの真実に迫ることができる」と期待を寄せた。
瑞浪市化石博物館は、化石のクリーニングやレプリカ制作のための資金を集めようと、ふるさと納税型のクラウドファンディングを始めた。12月31日までで、目標額は2000万円。全身の復元骨格の組み立てや調査報告書の刊行にも充てるという。返礼品には「パレオパラドキシア調査報告書」(1万円)、「パレオパラドキシアクリーニング見学会」(2万円)などがある。申し込みは「ふるさとチョイス」のウェブサイトから。
◆ パレオパラドキシア =円柱を束ねたような歯が特徴の束柱類の一つで、約2800万~1000万年前に生息していたとされている。「太古の(palaios)矛盾した(paradoxus)生物」という意味があり、同じような骨格を持った生物が現在いないことなどから、いまだに謎が多いとされる。
からの記事と詳細 ( 河川清掃中に発見した化石は「謎の奇獣」…全長2m、国内初の腰から首までつながった状態 - 読売新聞オンライン )
https://ift.tt/ATa6PfS
No comments:
Post a Comment