安倍晋三首相らが出席する衆院予算委員会が28日午前9時ごろから開かれ、新型コロナウイルス感染拡大に対応する今年度補正予算案の審議が行われます。減収世帯への30万円から国民1人一律10万円に変更した現金給付などの経済対策のほか、緊急事態宣言の解除・延長などをめぐって論戦がかわされる見込みです。タイムラインで速報し、記者が解説します。
12:00
午前の質疑終わる
衆院予算委員会は午前の質疑が終わり、休憩に入った。午後1時に再開される。
質問者と想定される時間、主なテーマ
11:26~13:10 渡辺周(国民) 10万円給付、自治体の格差
13:10~53 玄葉光一郎(無所属) 世界保健機関(WHO)拠出金
13:53~14:36 大西健介(国民) 休業補償、ハンコ文化、パチンコ店
14:36~15:18 大串博志(立憲) 緊急事態宣言、布マスク配布
15:18~16:00 前原誠司(国民) 金融不安、10万円給付、抗体検査
注)12~13時は休憩。時刻は見込みで、審議中断などによって変わる可能性があります
11:55
交付金の積み増し 首相「躊躇なく決断」
安倍晋三首相は衆院予算委員会で、今年度補正予算案に盛り込んだ地方に配る臨時交付金1兆円について、補正予算成立後、新型コロナウイルスの感染拡大の状況に応じて積み増す可能性に言及した。「この(感染拡大の)状況がいつまで続くのか、どれぐらい深刻になっていくのかを注視しながら、必要とあればちゅうちょなく決断していきたい」と述べた。
国民民主党の渡辺周氏が「1兆円はすぐに尽きると思う。第2弾、第3弾の交付金を出せるように確約してもらいたい」と求めたのに対し、答えた。
11:30
「正常性バイアスに陥っているのでは」枝野氏が追及
異常事態なのに日常の延長で物事を考え、事態を過小評価する「正常性バイアス」に陥っているのではないか――。立憲民主党の枝野幸男代表は衆院予算委員会で安倍晋三首相にこう指摘した。
拡大する衆院予算委で質問する立憲民主党の枝野幸男代表(左端)。前列右端は安倍晋三首相=2020年4月28日午前10時54分、岩下毅撮影
枝野氏は東日本大震災の対応で、これを「痛いほど痛感した」という。「常に最悪を想定して対応したつもりだったが、現実は想定していた最悪よりも、さらに急激に悪化したという場面もあった。大変じくじたる思いだ」と振り返った。
その上で、収束後の観光振興策「Go Toキャンペーン(仮称)」が政府の緊急経済対策に盛り込まれたことについて、「正常性バイアスに陥っている証拠ではないか」と指摘した。
首相は「我々は決して正常性バイアスには陥っていない」と反論。「一斉休校の要請の時に、そんなことは必要ないと言われたが、万が一にも集団感染を避けなければならないと申し上げた」と主張した。「観光や運輸業、飲食業、イベント、エンターテインメント事業のみなさんは、厳しい状況に置かれている。現状は感染拡大の防止が最優先だが、その上で収束後には反転攻勢ができる。その未来像を示すことも政治の役割ではないか」と訴えた。
11:20
災害救助法の適用、経産相「難しい」
立憲民主党の枝野幸男代表は衆院予算委員会で、「新型コロナウイルス感染症の拡大と、拡大を防ぐための社会経済活動の停滞」を災害救助法の「災害」に適用すべきだと訴えた。「災害救助法を使えば、いま仕事を失い、生活の拠点を失っている人たちに、住まいも、食料も、生活必需品も供給することができる」と主張した。
新型コロナ担当の西村康稔経済再生相は「(内閣)法制局と早速相談したが、災害救助法の災害と読むのは難しいという判断だ」と説明。「地方創生臨時交付金で各都道府県知事がそれぞれの地域の事情において対応できる」と現行の施策で対応できるとの認識を示した。
これに対し、枝野氏は「緊急時に本当に厳格な解釈がいいのか。柔軟な解釈の余地があるのではないか。この内閣、色んな法律、柔軟に解釈してきているじゃないか」と皮肉った。
11:15
学生バイトへの例外給付、首相応じず
立憲民主党の枝野幸男代表は安倍晋三首相に対し、アルバイトで暮らしている学生への支援の拡充を求めた。経済対策に盛り込まれた中小企業などへの最大200万円の「持続化給付金」について、「例外的に使いませんか」と述べ、学生にも給付するよう求めた。
首相はまず現行の給付型奨学金制度などを説明。持続化給付金については「中小・小規模事業者を対象としている。給与所得が減少した学生・アルバイトは含まれていない」と答弁した。
首相は続けて、今回拡充した雇用調整助成金について「学生・アルバイトを含む非正規雇用も対象とした。雇用者にはこれを活用してほしい」と答弁した。
枝野氏はこれに対し「大変残念な答えだ。アルバイトがないという声が現実にある」と述べ、学生への給付金を重ねて求めた。
11:00
枝野氏「ごめんなさいと言って」 首相答弁に反発
「『あの時は十分検討できなかった。ごめんなさい』と言って頂ければ、『総理けしからん。今辞めろ』なんて言いませんよ。我々は。こんな緊急事態ですから」。立憲民主党の枝野幸男代表は、衆院予算委員会で安倍晋三首相に強く反発した。
拡大する衆院予算委で質問する立憲民主党の枝野幸男代表=2020年4月28日午前10時40分、岩下毅撮影
論戦のテーマは、新型コロナウイルスに対応する経済対策。「減収世帯への30万円給付」から野党が求めていた「1人10万円の一律給付」に政府の方針が転換したことに枝野氏は「評価したい」と述べた。ただ、首相が方針転換前までは「一律給付には3カ月かかる」と説明してきたことを挙げ、「虚偽だったのか。調べなかったのか」と首相をただした。
これに対し、首相は「リーマン・ショック時の定額給付金については、実績として3カ月ぐらいかかってしまうと申し上げた」と語るのみ。17日の国会審議では「短縮する方式があるかどうかも説明すべきだったと言われれば、その通りだ」と釈明したが、今回は説明を避けた形だ。
枝野氏は「答えて頂いていない。どうして(一律給付の決定が)遅れたのかについて、その理由まで認めて説明しないと、また今後もいろんなことが遅れる心配がある」と憤った。
10:40
沖縄への予約者6万人→1万5千人
沖縄県の玉城デニー知事が、大型連休中の沖縄への航空予約が6万人いるなどとして旅行のキャンセルを呼びかけたことについて、赤羽一嘉国土交通相は28日の閣議後会見で、県外から沖縄への予約者は27日時点で約1万5千人になったと説明した。
赤羽氏は会見で、22日時点で航空各社が公表した連休中(29日~5月6日)の予約状況では、全国と沖縄方面を結ぶ発着便の予約が計6万人強だったとした。
その上で、その後のキャンセルで27日時点では約3万6千人まで減ったこと、沖縄発の予約や那覇から県内の離島への予約も含む数字であることに言及。そうした点から、全国から沖縄へ向かう航空便の利用者は約1万5千人だとした。
赤羽氏は「改めて大型連休中の不要不急の帰省や旅行を控えていただくようお願いしたい」と呼びかけた。
玉城知事は26日、ツイッターに「大型連休に沖縄へ来る予定の方が航空会社の予約によると6万人余いる」と投稿。「どうか今の沖縄への旅はキャンセルして」「離島を含め医療体制も非常事態です。受け入れ可能な時期までお待ち下さい」などとも呼びかけていた。(贄川俊)
10:35
「御党からも強い要望」首相、10万円給付転換を説明
「御党からも早くから強い要望がなされていた。長期化し、全国的に広がっていく中、全ての方々が受忍しているこの状況に対して、国が10万円を給付する方向に転換した」。安倍晋三首相は、公明党の斉藤鉄夫幹事長の質問に対し、改めて「一律10万円」への転換の理由を説明した。
斉藤氏は「全国すべての人々にというところに大きな意義がある」と強調。10万円の振込先は「世帯主」となっているが、家庭内暴力や虐待で避難している人が10万円を受け取れるかと問うた。首相は「一定の手続きを経て、給付金をお受けいただける」との認識を示した。生活保護世帯については、加藤勝信厚生労働相は「生活保護制度上、(収入から)除外する方針で臨みたい」と述べた。
10:30
特例承認されないアビガン、首相が理由説明
公明党の斉藤鉄夫幹事長は新型コロナウイルスの治療薬として、アビガンについて「なぜ『特例承認』されないのか」と安倍晋三首相にただした。特例承認は、海外で承認されれば、国内の薬事承認の審査を簡略化できる仕組みだ。
拡大する衆院予算委で質問する公明党の斉藤鉄夫幹事長=2020年4月28日午前10時8分、岩下毅撮影
首相は答弁で、アビガンの特例承認をめぐって「実は政府内でも相当議論してきた」と明かした。アビガンは新型コロナウイルスでは、特例承認の条件となる海外での承認を受けていないことなどを説明した。
首相はその上で、特例承認されていなくても、患者が希望して病院の倫理審査会で認められれば処方できるとも説明。「患者の方が医師に『使いたい』とお伝えいただき、病院で対応していただければ」と述べた。
10:10
治療薬候補のレムデシビル「大きな効果、報告も」
安倍晋三首相は衆院予算委員会で、新型コロナウイルスの治療薬の研究・開発について「準備は進んでいる」との認識を示した。治療薬の候補となっている「レムデシビル」については「大きな効果があるという報告もある」と強調した。
政府は海外で承認されれば、国内の薬事承認の審査を簡略化できる「特例承認」をレムデシビルに適用する方針。首相は新型インフルエンザ治療薬「アビガン」やぜんそく薬「オルベスコ」も挙げ、「企業治験も進めている。臨床研究を行いながら、多くの方々に使って頂くことができるようになってきた」と述べた。公明党の斉藤鉄夫幹事長への答弁。
09:45
岸田氏「これほど政治判断、使われたことない」
「これほど政治判断という言葉が使われたことはなかった」
自民党の岸田文雄政調会長は衆院予算委員会でこう語り、「一律10万円給付」に一転したこの間の攻防に思いをにじませた。その上で「我々自民党もしっかり、政府にはものを言いつつも支えていく」と強調した。
また、新型コロナウイルスに対応する経済対策について、「柔軟な対応、そして連続攻撃、波状攻撃、次々と手を繰り出すことが大事だ」と主張。状況に応じて追加する考えがあるか安倍晋三首相にただした。
首相は今回の緊急経済対策は「GDPの約2割で、世界においても最大級の経済政策」と説明。「時々刻々、状況は変化をしていく。いつまで長引くか、どの専門家も断定はできない。国民の命と健康と生活、雇用を守るため、やるべきことはちゅうちょなく断行していく」と応じた。
09:40
家賃支援の提案に首相「敬意」
自民党の岸田文雄政調会長は衆院予算委員会で、売り上げが落ちた飲食店などへの家賃支援について、安倍晋三首相に質問した。「融資」と「助成」を組み合わせた「ハイブリッド型のスキーム」を党で検討する考えを示し、首相の見解を求めた。
首相は「ハイブリッド型の支援について、スピーディーに検討してもらっていることに敬意を表したい。党の検討の結果を政府としてもしっかり受け止めなければならない」と答弁。岸田氏は「総理に『党で検討してもらいたい』と理解いただいた。大変心強く思う」と語った。
09:30
融資などの窓口対応「遅い。あまりにひどい」
安倍晋三首相は衆院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するための助成金や融資に関する窓口対応について「危機を乗り越えることを最優先にして、不正などは事後対応を徹底すればいい」と強調した。
拡大する衆院予算委で質問する自民党の岸田文雄政調会長(左端)。前列右端は安倍晋三首相=2020年4月28日午前9時4分、岩下毅撮影
衆院予算委では、自民党の岸田文雄政調会長が「窓口対応、手続きが遅い。あまりにひどいのではないか」と問題提起した。「政治のトップリーダーが『性善説に基づいて迅速にやるべきだ』と訴えていくことが大事だ」と指摘した。
首相は「その通りだと思う」と切り出し、「窓口の方々は通常きっちりと審査手続きを行ってきたと思うが、今は非常時。多くの方々が経営を続けることができるか、生きるか死ぬかの状態に直面している中、今までの発想を変えなければならない」と応じた。
09:20
岸田氏、10万円給付で首相に答弁求めず
自民党の岸田文雄政調会長が当初、安倍晋三首相と協議して表明した減収世帯への30万円の「現金給付」は、公明党などの要求で一人一律10万円になった。岸田氏は衆院予算委員会で、一人一律10万円の支給開始時期を質問。ただ、答弁を求めたのは首相ではなく、高市早苗総務相。高市氏は「5月中のできるだけ早い時期を目標に給付を開始してもらうよう準備をお願いしている」と述べた。
岸田氏は中小企業などへの最大200万円の「持続化給付金」についても、支給開始時期を尋ねた。これも首相ではなく梶山弘志経済産業相に答弁を要請。梶山氏は「早ければ5月8日にも給付を開始できるよう、スピード感を持って対応したい」と答弁した。
09:05
首相「長期戦を覚悟する必要」
安倍晋三首相は衆院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大への対応について、「地方への感染拡大が見られており、長期戦を覚悟する必要がある」と強調した。
自民党の岸田文雄政調会長が「国民の不安を払拭(ふっしょく)するためには情報発信が大事だ。単に政策を説明するのではなく、政治のトップリーダーがどんな思想や理念を持ってこの危機に臨んでいるのかを説明することは大変重要」と指摘したのに対し、答えた。
拡大する衆院予算委で質問する自民党の岸田文雄政調会長=2020年4月28日午前9時2分、岩下毅撮影
首相は「政治の責任は国民の命と健康と幸せな生活を守り抜いていくこと。まずは一人でも多くの命を救い、守り抜いていくことだ。当然、重症化を防ぐことに最重点を置いてきた」と説明。「爆発的な感染の拡大を阻止する中、医薬品、ワクチンの開発を進め、一日も早く収束をさせていきたい」と述べた。
また、「経済における政治の最大の責任は雇用を守ること。雇用と生活を守り、事業の継続を最優先に手段を講じていく」と語った。
09:00
審議スタート 予算委員長が哀悼の意
安倍晋三首相らが出席し、今年度補正予算案を審議する衆院予算委員会が開会した。
棚橋泰文・予算委員長(自民)が冒頭、新型コロナウイルス感染で亡くなった人への哀悼の意を表明。また、委員室内で議員の座席の間隔をあけていることを説明し、「委員会中もそれぞれの場所で『密集』『密接』とならないよう、みなさまの協力をお願いします」と議員に呼びかけた。
見どころ解説=斉藤太郎記者
岸田氏と枝野氏、首相とどう向き合うか
新型コロナウイルスへの対応がテーマとなるきょうの衆院予算委員会は、自民党の岸田文雄政調会長と立憲民主党の枝野幸男代表が質問に立ちます。事業者の家賃、ホームレスや学生への支援――。安倍晋三首相にどう迫るのでしょうか。
岸田氏は新型コロナの経済対策をめぐり、いったん「減収世帯への30万円給付」で自民党内の意見をまとめました。ところが、公明党に巻き返され、「1人10万円の一律給付」への方針転換に追い込まれました。
「ポスト安倍」候補と目される岸田氏ですが、政治的に傷を負いました。岸田氏は今、新型コロナの影響で売り上げが落ちた飲食店などへの家賃支援に向けて失地回復を図っています。首相とどう向き合うのでしょうか。
一方、野党第1党の立憲民主党を率いる枝野氏は予算委でホームレスや学生への支援、減収対策などを求めていく構えです。首相との理念の違いを示せるかが課題となりそうです。
きょうの質問者とタイムスケジュール
新型コロナウイルス対策をめぐる28日の質問者と想定される時間、主なテーマ
※敬称略。()内は所属政党
9:00~45 岸田文雄(自民) 緊急事態宣言、医療支援、家賃対策
9:45~10:06 田村憲久(自民) 経済対策、PCR検査、自宅待機
10:06~36 斉藤鉄夫(公明) アビガンの承認、10万円給付
10:36~11:26 枝野幸男(立憲) PCR検査、生活困難者や学生支援
11:26~13:10 渡辺周(国民) 10万円給付、自治体の格差
13:10~53 玄葉光一郎(無所属) 世界保健機関(WHO)拠出金
13:53~14:36 大西健介(国民) 休業補償、ハンコ文化、パチンコ店
14:36~15:18 大串博志(立憲) 緊急事態宣言、布マスク配布
15:18~16:00 前原誠司(国民) 金融不安、10万円給付、抗体検査
注)12~13時は休憩。時刻は見込みで、審議中断などによって変わる可能性があります
"ごめんなさい" - Google ニュース
April 28, 2020 at 10:16AM
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【速報中】枝野氏「ごめんなさいと言って」 首相に反発:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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