自ら光る発光生物の起源について、これまでより数億年も古い5億4千万年前までさかのぼることが、名古屋大などの研究でわかった。世界各地の発光するサンゴの遺伝子を調べ、発光能力を獲得した時期を突き止めた。
サンゴやイソギンチャクなど約7500種類からなる「花虫類」のなかには、八放サンゴのなかまを中心に暗闇で自ら光る生物が多くいる。ただ、一部を除いて進化の過程はよくわかっていなかった。
名大の別所―上原学・特任助教(現・東北大助教、発光生物学)は、米モントレー湾水族館研究所などと共同で、世界各地の発光するサンゴなどの遺伝子を解析。DNAを手がかりにする分子系統解析で、遺伝的な関係や進化の流れを探った。また、既に知られている種の形質などをもとに、共通の祖先がどのような特徴をもっていたのかを探る祖先形質推定法も駆使した。
その結果、発光するサンゴが…
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