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Monday, February 19, 2024

またも政敵が獄中死…「やりたい放題」のプーチンに「泣き所」があった! ロシア大統領選を前にわかった「死角 ... - 現代ビジネス

「異例の5期目」に突入するのか

再選を目指す選挙まで残り日数が1ヵ月を切る中で、ロシアのプーチン大統領がやりたい放題だ。

まず、先週土曜日(2月17日)。ウクライナで続ける侵略戦争で、ウクライナ東部の要衝・アウディーイウカを完全掌握したと発表した。今週土曜日に迫った開戦3年目の節目に向けて、ロシア国民にアピールする大戦果を挙げた格好になっている。

獄中死したナワリヌイ氏 photo by gettyimages

2番目は、その前日のロシアの刑務所当局の公表だ。プーチン大統領の政敵であるアレクセイ・ナワリヌイ氏が収監中の北極圏の刑務所で死亡したという。3月の大統領選に向けて、プーチン氏は、最大のライバルと目されていた人物の選挙戦への出馬の道をとっくに奪っていた。が、それに飽き足らず、獄死に至らせたというのである。

3番目は、代表的な経済指標が追い風になっていることだ。実質GDP(国内総生産)の伸び率が、一昨年(2022年)のマイナス1.2%から一転してプラスに転換、去年(2023年)は3.6%と成長軌道に回帰した。「(ウクライナ侵略に伴う)西側諸国からの軍事・経済制裁を克服した」と、プーチン氏は胸を張っている。

ウクライナのゼレンスキー大統領が弾薬不足などで辛酸を舐めているのとは対照的に、ロシアを取り巻く状況はプーチン氏にとって順風満帆に見える。プーチン氏は来月(3月)17日から3日間の日程で行われるロシアの大統領選挙で、80%以上の得票率を獲得して圧勝することを目指しているが、勝利そのものはすでに不動とみられている。

今週は、異例の5期目の任期に突入する勢いのプーチン大統領に、全く死角がないのかを考えてみたい。

アウディーイウカは、ウクライナ東部ドネツク州の要衝だ。ドネツク州南部はルガンスク州の一部地域と同様に、ロシアが開戦前から実効支配していた。昨年6月のウクライナの反転攻勢が不発に終わった後は、ロシアが同10月ごろから兵士の犠牲を厭わない攻勢に出て重点制圧目標としてきた。

今年2月に入って、解任された前任のザルジニー将軍に代わって、ウクライナではシルスキー氏が軍総司令官に就任した。同総司令官はアウディーイウカ防衛は犠牲が大き過ぎると撤退方針を表明する一方で、ロシア軍から「いずれ奪還する」と強気のコメントをした。

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