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Thursday, October 26, 2023

リーダーは職場で持病を公表すべきか否か 隠したい気持ちと ... - DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

リーダーは職場で持病を公表すべきか否か

Halfdark/Getty Images

サマリー:慢性疾患を抱えるリーダーが、それを公表することは一般的に困難である。リーダーシップには、強さや決断力が結びつけられているため、病気を公表することでそのイメージが揺らぐ可能性があるからだ。したがって、健... もっと見る康状態の開示には、慎重な計画と適切なサポートが必要である。本稿では、筆者が実施した調査をもとに、リーダーが健康状態をいかに開示すべきか、または開示する必要がないのかを解説する。 閉じる

リーダーが慢性疾患を公表する難しさ

 現役世代における慢性疾患の増加は、大きな懸念材料だ。米国人の60%が少なくとも一つの慢性的な健康障害を抱えており、今後も新型コロナウイルス感染症の後遺症の増加に比例して増えると予測されている。

 組織の中で権威ある地位にあり、また組織内での知名度が高い人にとって、職場でみずからの病気を開示するプロセスは、特に複雑だ。これは、しばしばリーダーシップに関連づけられる特徴、たとえば強さ、決断力、レジリエンスなどが、持病があることで生じる脆弱性と相反するように見えるためでもある。

 筆者らは研究で、職場における病気開示について理解するため、慢性疾患を持つ組織のリーダー326人を調査した。また、オーストラリアの大手電気通信会社の上級幹部50人以上に、健康とウェルビーイングに関する経験について話を聞いた。職場で長期的な健康状態を明らかにすることについて、こうしたリーダーたちから得たインサイトを一部紹介しよう。

主な発見

病気の開示は概して一過性の出来事ではなくプロセスである

 筆者らの調査によると、ほとんどのリーダーにとって、慢性疾患の公表は一過性の出来事ではない。むしろ、部分的、段階的、継続的なプロセスである。調査対象のリーダーの54%は、病気を部分的に開示する傾向が強く、4分の1強(28%)は持病についてほとんど明かしておらず、雇用主に完全に開示したのはわずか18%だった。

持病を公表したリーダーの大半は後悔していない

 筆者らの研究では、職場で病気を開示したリーダーの満足度は比較的高いことがわかった。回答者の69%は公表したことを後悔しておらず、75%はまた同じ行動を取ると回答した。

 職場で病気を開示することのプラス面の一つは、自分が最も弱っている時に同僚のサポートを得られることだ。研究参加者の一人であるシンシアは、最初の乳がんの手術後、すぐに仕事に復帰することを切望していた。のちに彼女は、職場に復帰しようとした一番の動機が、決断を回避する気持ちからきていたことに気づいた。「(2回目の手術を受けるかどうか)決断するのを避けるためだった」とシンシアは述べた。彼女の上司は、手術後すぐに職場に復帰することは、回復のためには最善の決断ではないと懸念し、彼女に復帰を思い留まらせた。シンシアが自分の健康状態を明かしていたため、上司は思いやりを示し、相談相手として行動することができた。最終的にシンシアが自分とチームにとって、長い目で見て最善の決断を下せるようサポートしたのである。

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