三重県四日市市内の広場で2019年、遊んでいた女児(当時6歳)が整地用ローラーに巻き込まれて大けがを負って、後遺症で両目を失明したのは広場を所有する市の管理に落ち度があったとして、女児と家族が市を相手取り、約6500万円の損害賠償を求める訴訟を津地裁四日市支部に起こしていたことがわかった。提訴は昨年10月24日付で、第1回口頭弁論は18日。
訴状によると、女児は2019年5月26日夕、四日市市市場町の小牧西スポーツ広場で、子ども数人と整地用ローラー(重さ約600キロ)で遊んでいた。後ろから女児がローラーを押して動かしていたところ、体が巻き上げられるように乗り上げて転倒し、ローラーに頭を挟まれた。女児は頭蓋骨骨折、顔面多発骨折などの大けがを負い、後遺症で両目を失明するなどした。
事故当時、ローラーは誰でも自由に動かせ、注意書きもなく、子どもが遊具代わりに遊ぶことは十分に予見でき、市の管理に落ち度があった、として慰謝料などを求めている。
広場は市が所有し、管理は地元自治会に委託されていたという。事故後、市はローラーを施錠して固定し、注意を呼びかける看板を設置した。市人権・同和政策課の西川純忠課長は「痛ましい事故であり、二度と起きないように再発防止策を施した。裁判で市側の考えを主張する」としている。
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