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Monday, December 19, 2022

道内河川5割でサケ産卵出来ず ダムやえん堤に阻まれ|NHK 北海道 ... - nhk.or.jp

北太平洋を回遊したあと、生まれた川に戻って産卵するサケ。ところが道内の河川はダムなどがあるため、自然に産卵できる場所が本来の半分ほどしかないという研究成果を北海道大学などの研究グループがまとめました。生命力が強いとされる自然産卵のサケが増えれば、サケの資源量を増やすことにもつながるとして、環境の整備が必要だと指摘しています。

北海道大学や道立総合研究機構の研究グループは、北太平洋から帰ってきたサケが、北海道で自然に産卵できる場所はどのくらいあるのかを国が記録している道内の河川のデータをもとに分析しました。
具体的には、サケが自然に産卵する上で必要とする川底の石の大きさに注目し、▼この大きさの石がある道内の川の領域をほぼすべて洗い出した上で、▼このうち、遡上してきたサケが自力で到達して利用できる川の領域を算出しました。
その結果、産卵が可能な領域のうち49.6%がダムや「えん堤」と呼ばれるせきに阻まれていて、実際に自然産卵できる場所は50.4%と、本来の半分ほどしかないことがわかったとしています。
サケを巡っては、日本では明治以来、北太平洋から戻ってきたサケを捕獲して人工授精で増やす「ふ化放流」の事業が進められてきましたが、近年の研究では、生命力が強いとされる自然産卵のサケを増やしてふ化放流のサケと交配させることが資源を増やす可能性が指摘されています。
こうしたなか、国などは、一部のダムに魚道などを設けてダムの上流にサケなどの魚が移動できるよう取り組んでいて、研究グループは、この魚道が産卵の領域をどの程度広げることに成功しているのかについても見極めたいとしています。
北海道大学大学院の山田太平さんは「効果を上げる場所でいまあるダムやえん堤のかたちを改造するなどして、サケがのぼりやすいようにする必要があるのではないか」と話しています。

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