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Saturday, May 21, 2022

「人的交流わかった」沖縄・神座原古墓群から出土の3人骨…日本・欧州・朝鮮に由来 - 読売新聞オンライン

 沖縄県南城市の 神座原かんざばる 古墓群から出土した人骨を調査していた研究チームは21日、石の容器「石 厨子ずし 」の一つに納められていた3体の骨が15~16世紀のもので、日本、朝鮮半島、欧州にそれぞれ由来していたと明らかにした。研究チームは「当時の琉球王国と海外との人的交流が生物学的にわかった」としている。

 古墓群は1992年に取り壊され、人骨は付近に新設した納骨堂に納められていた。2019年に住民の依頼を受け、山口県下関市の土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアムの松下孝幸館長(人類学)らの研究チームが南城市教育委員会と調査していた。

 3体の人骨はいずれも成人男性とみられ、放射性炭素年代測定で15~16世紀のものと判明した。石厨子には、1706年を示す中国の年号を書いた墨書の跡があり、3人は再埋葬された可能性があるという。

 また、細胞内のミトコンドリアに含まれるDNAを分析した結果、沖縄を含む日本人、西ヨーロッパ・中央アジア、朝鮮半島とそれぞれ母系が異なることがわかった。同じ石厨子に納められていたことについて、松下館長は「外国のルーツを持つ人が沖縄に来て血縁関係を結び、地域の一員として定住していた可能性がある。沖縄が当時から多様性を受け入れていた証左ではないか」としている。

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