人口減少が続く中、和歌山県内の自治体では、移住者を呼び込もうとさまざまな取り組みが行われています。
このうち、橋本市では、移住に関心を持ってもらおうと市内を巡るバスツアーが開かれました。
橋本市で10月28日に行われたツアーには、東京や大阪などから参加した28歳から70歳までの12人がマイクロバスに乗り込みました。
ツアーは、市の移住コンシェルジュを務める担当者が案内する中、市内の住宅街や農業用道路のフルーツラインなどを巡り、途中、紀の川を臨む「くにぎ広場」で、橋本市特産のゴボウ「はたごんぼ」の説明を受けていました。
また、農産物の直売所にも訪れ、橋本市特産の柿に興味深そうに手に取って見たり、「はたごんぼ」を買い求めたりしていました。
このあと、市内で廃校になった小学校を活用したキャンプ施設、「SINODA BASE」で実際に移住した人たちから話を聞くイベントが開かれ、子育て環境や暮らしについて紹介されました。
このうち、去年、東大阪市から移住し、パンの店を開いた夫婦からは、自然に囲まれた中で子育てができ、地域の人から農産物のおすそ分けがあるなど、移住後の暮らしについて紹介がありました。
一方で、夏場の湿度が高いことや、この時期の朝晩の冷え込みが厳しいことに驚いたことなど、暮らしてみてわかった体験談も語られ、参加者たちは興味深そうに聞いていました。
このツアーは、移住者を呼び込もうと6年前から始まり、コロナ禍では、中止や規模縮小となりましたが、こうした取り組みで、これまでに少なくとも53世帯が移住したということです。
京都から参加した30代の女性は「ふだんネットや雑誌とかでは聞けないことが、実際に生の声で聞けて良かったです」と話していました。
また、大阪から参加した40代の女性は「親切に教えてもらって、参加して良かったです。移住に対してすごく前向きな気持ちになりました。具体的に生活ということが見えてきた感じがしました」と話していました。
橋本市シティプロモーション課の平田麻里 係長は「橋本市の生活のイメージを持ってほしいので、先輩移住者にも参加してもらい、交流の場を設けています。参加者に楽しんでもらい良かったです」と話していました。
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