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Sunday, January 29, 2023

「ルフィ」ら主導の特殊詐欺、かつては廃ホテルに拠点 ... - 読売新聞オンライン

 関東など各地で相次いでいる強盗事件を巡り、指示役「ルフィ」の可能性が浮上した男らが過去に主導したとされる特殊詐欺の被害額が約35億円に上ることが捜査関係者への取材でわかった。警視庁と18道府県警が末端メンバーら約70人を逮捕しており、強盗事件同様、SNSの「闇バイト」で加わったメンバーもいた。警視庁は男らと強盗事件の関連を捜査している。

 捜査関係者によると、特殊詐欺を主導した疑いがあるのは、フィリピンの入管施設で拘束されている渡辺優樹、今村磨人両容疑者ら男4人。渡辺容疑者が最も上位で、「ボス」と呼ばれていた。渡辺容疑者は過去に「ルフィ」と名乗っていたことも判明している。

 特殊詐欺グループは遅くとも2017年からフィリピンに拠点を置き、日本から呼び寄せた電話役の「かけ子」に指示し、日本の高齢者宅に詐欺の電話をかけさせていた。

 警察官や財務局職員などを装い、「あなたの口座が悪用された」などとうそを言う手口。電話で被害者をだますことに成功すると、日本国内にいる「受け子」が被害者宅を訪れ、封筒に入れさせたキャッシュカードを封筒ごとすり替えて盗み、現金自動預け払い機(ATM)で不正に現金を引き出していた。

 フィリピン当局が19年11月、当時の拠点だったマニラ近郊の廃ホテルを摘発し、かけ子36人を逮捕した。この際、渡辺容疑者ら4人は逮捕されていなかった。

 警視庁などは日本国内で受け子らの捜査を進め、逮捕者は昨年6月までに約70人(かけ子36人を含む)に達した。全国の約2300人が被害に遭い、被害額は約35億円に上ったという。

 警視庁は渡辺容疑者ら4人が指示役と断定し、窃盗容疑などで逮捕状を取得。入管施設に拘束されていた4人の身柄引き渡しを求めたが、フィリピン側は同国内の別事件に関与した疑いがあるなどとして応じていなかった。

 一連の強盗事件では、フィリピン国内から指示の電話がかけられていた。警察当局は改めて4人の身柄引き渡しを求め、一連の強盗事件への関与についても捜査する方針だ。

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