起業、独立、複業など「自分軸」に沿った選択をすることで、より理想にフィットした働き方を手に入れようとした女性たちのストーリーを追う連載「INDEPENDENT WOMEN!」。 これが紙⁉︎ 廃棄素材で作られたアフリカ初のアクセサリーブランド 第4回はガーナで設立したNGO団体MY DREAM. orgの代表であり、日本とアフリカの架け橋となる株式会社SKYAHを起業、 CEOを務める原ゆかりさん。NGOで活動する傍ら、外務省から大手総合商社へ転職、そして起業と、異色のキャリア持つ。NGOと企業、常に二足のわらじを履き活動してきた理由とは? アフリカを起点とした紆余曲折のキャリアストーリー前編。 文=小嶋多恵子 原点はフィリピンのゴミ山の少女を見た時の強い違和感 NGO代表、元外交官、元大手総合商社勤務と、圧倒的なプロフィールを前に「散らかったキャリアですよね」と笑う原さん。硬い肩書きと真逆の柔らかな第一印象に取材するこちらが驚かされる。 生まれ育ちは愛媛県今治市、高校までを地元で過ごし、卒業後は海外留学しようと強く心に決めていた。意識が海外へと向いたのには、中学時代にたまたま見たテレビ番組がきっかけだったという。 「NHKのドキュメンタリーでした。フィリピンのスモーキーマウンテンという場所で少女がゴミの山から鉄くずやペットボトルを拾い集めている様子が映し出されていました。家もない、食べるものもない。幼い少女が危険な場所で、自分の食い扶持のために必死で働かないといけない。8歳年下の妹と同じくらいの年の子がそんな状況に置かれていると思うと、急に自分ごとに感じて、これはおかしい、どうにかしなくちゃいけない、と強い衝動に駆られたんです。こういう現状を変えられる大人になろうと決心しました」
外交官への道に繋がった模擬国連との出会い この強烈な違和感をその後もずっと持ち続けていた原さん。海外留学を目指し、必死で英語を学んだ。カナダ留学を予定しながらも、渡航までの半年のつもりで東京外国語大学に進学。ところが入学してみると模擬国連(Model United Nations)という課外活動に出会い、魅了されてしまう。 「模擬国連では学生が各国の大使役になりきって、実際に国連が取り扱うような議題を設定してその国の情勢を調べ、各国の立場で国益について考えながら発言するんです。決議として反映されるためにはどこの国と協力関係を築けばいいのかなど、根回し力もめちゃくちゃ身につきました(笑)」 ずっと留学したかったという思いがすっかり霞んでしまうほど、模擬国連にどハマリした。 「日本でもこれだけ意識が高い子たちがいて、英語を鍛えられる環境もあって。留学する理由が自分の中で見当たらなくなってしまったんです」 模擬国連は毎年アメリカのニューヨークで国際大会が行われており、原さんは2度目の参加時には日本代表の団長として赴いた。ここでの経験がその後の進路に大きな影響を与える。 「何よりも国内、アメリカふくめて、様々な場所で働く人たちとの接点を持つことができたのが大きいです。国連関係者、NGOの職員、金融、民間企業、アーティスト。いろんな立場の人と話しをする中で気づいたのは、予算や政策を握る本部と、汗水たらしてその国の人々と向き合う現場のギャップ。もとは同じ課題意識、ミッションを共有しているはずなのに、立場がちがうと意見がかみ合わないんですね。それが学生目線から見てすごくもったいないなって思ったんです。お互いのギャップを埋めてブリッジできるような仕事がしたい。そのためにはいろんな立場の職業を知らなきゃいけないなと考えました」 死ぬほど勉強して掴んだ外交官への道 様々な職業を経験したい、そこでまず目指したのは最も難関と思える職種。 「もう死ぬほど猛勉強しました。二度としたくないっていうほど(笑)」 在学中からダブルスクールをはじめ、大学4年生で国家公務員一種試験に合格。卒業後、外務省に入省する。 入省後は国連政策課という、まさに模擬国連の延長のような仕事をさせてもらえたことはラッキーだったと原さん。 「もともと多少の知識があったり、考えたりしてきたことに政策の中で関わらせてもらえるという恵まれた人事でした。でもやはり本部と現場との距離感、温度差を感じていました」 ちょっとでも現場感覚、フィールドに近づきたいと、キャリアパスとして決まっていた入省3年目からの留学先にコロンビア大学を選んだ。というのも、コロンビア大学大学院のグローバルヘルス専攻のプログラムでは2年間の留学のうち、約半年間アメリカ国外のインターン経験が必須条件だったからだ。
からの記事と詳細 ( 「途上国支援がしたい!」現地でわかった予想外のギャップとは(JBpress) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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