テレワーク普及で郊外移住が現実的な選択肢となりつつある。2月、LIFULL HOME’Sが発表した「借りて住みたい街ランキング」では4年連続首位だった池袋が陥落。本厚木や大宮など郊外都市が台頭した。今回は下北沢から湯河原に移住したカップルを直撃取材。その魅力を存分に語ってもらった。
車で30分ほどの小田原まで行けば、大型の商業施設も揃っており、たいていの用事はそこで事足りるという。 「県内の現場には不定期で月数回、都内には月1日ペースで通っていますが、自家用車で渋谷まで1時間30分。買い物はAmazonを多用しているので、それほど不便は感じていません。不便と言えばスニーカー好きなので、都内にあるお気に入りの靴屋に行くのが面倒なくらいかな。イベント運営や整体師をやっている彼女も月に2~3回、都内に通勤していますが不満はなさそうです」 家は一戸建て4LDKの105㎡で家賃は8万6000円と破格だ。 「都内で暮らしてた頃は2人で16万円だったので、ほぼ半減です。あと、湯河原は魚とみかんが安いんです。都内で料理人をやっている友人が、湯河原のスーパーで新鮮な魚が格安で売っているのを見て驚いていました。一方で野菜はそこまで安くないんですが、近所の人から分けてもらうことも多くて。食費は移住前よりだいぶ減りましたね」
コロナ禍で収入3割減も充実のスローライフを実現
「もともと、都内の下北沢に住んでいて、フリーランスとしてイベント運営やライブ音響をしていました。それがコロナ禍で受注が激減。収入は前年の7割程度の250万円になりました。 ただ、交際中の彼女も含め、打ち合わせや企画書作りといった業務は在宅でできることがわかった。そこで思い切って彼女と一緒に憧れの郊外に移住してみたんです」 そう語るのは麻田徹さん(仮名・42歳 Twitter:@108jet)。移住先は静岡県との県境に位置する神奈川県湯河原町だ。 「ここを選んだ理由は神奈川県近郊での仕事が多かったことと、東海道新幹線や東名高速によるアクセスの良さ。あとは、箱根や熱海といったリゾートも近いので、レジャーを存分に楽しめる点も大きな魅力でした」一戸建ての105㎡で家賃は8万6000円と破格
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