オンラインニュースサイト「ループサイダー(Loopsider)」が26日に公開した防犯カメラの映像には、21日深夜に音楽プロデューサーのミシェルさんがパリ北西部の17区にある自身のスタジオに入った際、警官3人に素手や警棒で殴られたり、蹴られたりする様子が映されている。
ミシェルさんは約5分間暴行を受けた後、スタジオから引きずり出された。ミシェルさんによると、警官は暴行の間、人種差別発言を繰り返していたという。
ミシェルさんは当初、暴行を働き、警官の指示に従わなかったとして逮捕された。しかし、検察当局はこの件に関する捜査を行わず、代わりに職務中に暴力を働いたとして、警官たちの捜査を開始。警察筋によると、警官計4人が停職処分を受けた。
フランスのソーシャルメディアでは、ハッシュタグ「#Michel」がトレンド入りし、政治家や2018年のサッカーW杯(World Cup)で優勝したフランス代表のメンバーらも警察を非難している。
フランスの主要都市の貧しく多様な人種が暮らす地域では、警官が暴力を振るったとされる疑惑が相次いでいる。
ミシェルさんは報道陣に対し、「守ってくれるはずの人たちに攻撃された。そんなことをされるいわれはないのに。フランスには健全な司法制度があるので、この3人が処罰されることをただただ願うばかりだ」と語った。
さらに、「幸運なことに、他の多くの人たちと違って自分を守ってくれる映像がある。これがなければ、私はきょう、あなた方とここにいられなかっただろう」と述べた。
ミシェルさんの弁護士のハフィダ・エル・アリ(Hafida El Ali)氏によると、ミシェルさんは暴行を受けた後、警官たちのうそに基づき48時間勾留されたという。
フランスでは24日、勤務中の警官の顔を撮影および拡散することを禁止する法案が議会で可決され、市民の間で懸念が高まっていた。
【翻訳編集】AFPBB News
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