平安時代中期に権勢を振るった貴族・藤原道長(966~1027年)の直筆の写経9巻が、奈良県吉野町の世界遺産・
金峯山寺は、飛鳥時代に修験道の開祖・
縦の長さは最大15・5センチ。埋納されている間に水で腐食したとみられ、下半分が欠損している。紺紙に発色のよい金泥で書写した豪華なつくりが、道長の当時の権勢をうかがわせる。
江戸期に出土した15巻の一部が、五島美術館(東京都)などに残され、下半分の欠損、紺紙に金泥のつくりが共通している。また、写した経の内容に重複がなく、文化庁は道長直筆の写経と判断した。
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