奈良市の特別養護老人ホームで、施設の職員が入所者に暴言をはいたり、医師や看護師以外には認められない医療行為を行ったりしていたとして、奈良市はことし4月、こうした行為が「虐待にあたる」として施設に改善報告書を提出するよう指導していたことがわかりました。
奈良市から指導を受けたのは、奈良市古市町にある特別養護老人ホーム「和楽園」です。
奈良市の説明よりますと、ことし1月、施設で「虐待がある」との通報があり、市が施設の職員にアンケート調査を行ったところ、職員が入所者に対し「お前」、「こいつ」といった暴言をはいていたほか、排便を促す際に腹部を強く圧迫したり、便を指でかき出したりする、医師や看護師以外に認められていない医療行為を行っていたことがわかったということです。
このため奈良市は、こうした行為が「虐待にあたる」と判断し、ことし4月、施設に改善報告書を提出するよう指導しました。
これを受けて施設側はことし5月、対応策を示した報告書を提出しましたが、ことし8月にも「虐待が続いている」という通報があり、市は10月下旬と11月中旬の2回施設に立ち入り調査を行うとともに、対応を調査から監査に切り替えて詳しく調べています。
奈良市介護福祉課の有本和子課長は、「監査の結果を踏まえて処分をきめたい」としています。
一方、この施設を運営する社会福祉法人「奈良市和楽園」の小西彰理事は、「絶対に許されないことが起きたのは事実です。抜本的に改めたい。」と話しています。
この施設をめぐっては、これまでも4人の介護職員が入所者に威圧的な発言をしていたとして、去年12月、訓告や厳重注意の処分を行ったと市に報告していました。
また、「和楽園」の竹内義朋 施設長は、報道陣の取材に対し、「虐待は絶対に許されないことだ。奈良市の調査に引き続き協力し、結果を踏まえて厳正に対処したい」と述べました。
一方、施設内で虐待の通報が相次いでいることについて、「不適切な行為を行っているのは一部ではないかと思う。そうした職員に理解を深めてもらうような研修や指導のあり方を考えたい」と述べました。
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