観光船事故の行方不明者が、知床岬の先端から最大で北東約50~60キロの海域まで流された可能性があることが9日、水難学会の試算でわかった。
試算したのは、学会理事の犬飼直之・長岡技術科学大准教授。学会が同日開いたオンライン記者会見で発表した。海上を吹く風などを推計した気象庁のデータから、事故が起きた4月23日から今月7日までの周辺海域の状況を算出した。
それによると、漂流の可能性がある海域は、船の沈没現場から知床岬までの沿岸部や知床岬の北東側や南側。公表した試算図では、沿岸部に近く風などの影響で流れの中心になっている海域を青色で、中心ではないが、漂流の可能性がある海域を紫色で示した。
試算結果は、これまで乗客14人が発見された海域とほぼ一致。国後島北部の沖合まで広がるものの、同島には接岸していないという。
今回は深さ5メートルまでの海面に近い部分の動きを推定。同学会では「救命胴衣で浮いていると、風そのものの影響でさらに漂流する」としている。今後、北西の風が吹く天候が続くと漂流海域が東に広がるという。
9日現在で乗客ら12人の行方が分かっておらず、学会は海上保安庁にデータを提供するなどして捜索に協力する考え。
からの記事と詳細 ( 不明乗客ら、知床岬から最大50~60キロ流された可能性…水難学会が試算 - 読売新聞オンライン )
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