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Friday, February 18, 2022

意外やガソリン車がHV車より「快音」で快適!? 新型ノア/ヴォクシー試乗でわかったこと - 自動車情報誌「ベストカー」 - BestCarWeb


 2022年1月13日に発売開始となった新型ノア/ヴォクシー。

 販売も好調のようで、販売目標台数はノアが8100台/月、ヴォクシーが5400台/月とのことだが、モデル廃止直前の2021年12月でも、ヴォクシーが6024台、ノアが3617台であることを考えれば、少なくともしばらくは目標を大幅に超える月が続くことだろう。

 今回の新型ノア/ヴォクシーでは、エクステリアやインテリアも進化させ、痒い所に手が届く各種便利装備も満載されたほか、TNGAプラットフォーム(GA-C)を採用し、先進運転支援装備もてんこ盛りされ、ハイブリッドモデルではすべての電気モジュールが刷新された、とのことで、その進化を味わいたく、試乗の機会を楽しみにしていた。

 今回、新型ノア/ヴォクシーのガソリンモデル2WD、ハイブリッドは2WDとE-Four各々に公道試乗させていただくことができた。その様子をお伝えしよう。

文/吉川賢一、写真/西尾タクト

【画像ギャラリー】一挙公開! これが新型ノア/ヴォクシーだ!!(31枚)

■ハイブリッドもガソリンも燃費はカテゴリートップ!!

 新型ノア/ヴォクシーのパワートレーンは、2L直列4気筒のダイナミックフォースエンジンと、1.8L直列4気筒エンジンと新開発の駆動用モーターとを組み合わせた新型ハイブリッドの2種類、各々に2WDと4WD(ハイブリッドはE-Four)が設定されている。

 2Lダイナミックフォースエンジンは、ハリアーやRAV4といったミドルクラスSUVにも搭載されている、やや上級仕様のエンジンだ。

 燃費は15.1km/L(WLTCモード、2WD仕様)と、ハイブリッドに比べれば劣るが、それでもクラストップレベルの低燃費となる。1.8Lエンジンとモーターの新世代ハイブリッドは、プリウスやカローラシリーズに搭載されているシステムを大幅改良したものだ。

 新規モーター、新規リチウムイオンバッテリー、新規パワーコントローラーと、すべての電動モジュールを刷新したことで、動力、レスポンス、静粛性、そしてクラストップレベルの23.4km/Lもの低燃費を実現するなど、すべてを進化させたという。

動力は103kW(140ps)の1.8Lハイブリッドと、125kW(170ps)の2Lガソリンを設定。どちらにも4WDが存在し、ハイブリッドだとリアに30kW(40ps)のモーターが追加

 このように、事前情報のスペック表では最高レベルを達成しており、試乗するのが楽しみであった。

■「ベストバランス」に仕上がっていたガソリン2WD

 まずは、ガソリンモデル、ヴォクシーの2WDに試乗した。登場当初はかなり衝撃をもって受け止めたフロントフェイスも、そろそろ見慣れてきた。ホワイトパールのボディ色と、ギラギラフェイスの組み合わせは眩しいが、テーマカラーであるマッシブグレーよりも清潔感があり、似合っているようにも感じる。

 タイヤは205/55R17サイズのトーヨータイヤPROXESを装着、切削光輝の専用ホイールもまた眩しい。一般道を30km/h程度で走行すると、路面凹凸からの振動が、それなりにフロアに伝わってくる。

全長×全幅×全高は4695mm×1730mm×1895mm(FF)で、新型ノアとヴォクシーは同一寸法だ。また、ホイールはS-ZのFFのみ17インチで、ほかは16インチとなる

 60km/hにまで速度を上げれば、振動はほとんど気にならなくなるが、見栄え重視の17インチ55扁平タイヤはややオーバースペックにも思える。「あたりの柔らかさ」を取るならば、16インチタイヤのほうがベターな選択だろう。

 その半面、60km/h程度の中速走行までのロードノイズは、至極静かだ。ボディの遮音がしっかりと効いており、無駄なノイズはキャビンへ入れ込まない、といったトヨタ車の考えが、存分に発揮されている。

 加速した時のエンジン音も、余計なエンジンノイズと言うよりも、聞かせるエンジンサウンドと表現したほうが適切かもしれないくらい、心地いいサウンドだ。

 高速道路走行は試せなかったが、凹凸のある一般道での直進性に関しては、不満はない。センタリング性が高く、適切な操舵力にセッティングされているEPSは、運転していて非常に楽だ。

 コーナーや交差点での身のこなしも、すっきりした運転感覚でとても好ましい。

 試乗したガソリン2WDモデルの重量が最も軽量(ハイブリッドは+50kg程度、4WDは+50kg程度)という影響も大きいだろう。価格も安く、誰が運転してもなじみやすい、ベストバランスな仕様だと感じた。

筆者が試乗してベストバランスと感じたのはガソリン2Lだったという。読者の皆様もぜひ試乗を!

 トヨタ車体車両実験部動性能開発室主査の兼子正人氏によると、「(車体の)リアゲートやサイドドアの開口部の剛性を高めて、車体を作り込んだうえで、サスをしっかりと動かしたかった」という。

 確かに、車体の堅牢感は感じる。接着車体までは踏み込まなかった(検討段階では試してみたそうだが、動きが機敏になり過ぎて不採用としたらしい)と言うが、最量販のミドルクラスミニバンも、クルマの作り方は、レクサスや高級車のそれに似てきているようだ。

次ページは : ■期待値が高いハイブリッドではあったが、気になる点も

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