はじまりは、交際していた彼氏の「実刑」だった…
私は26歳ころ(漫画家デビュー前)、交際していた彼氏がいました。お互いの家族とも交流し『この人と結婚するんだろうな』と自然に意識していました。
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ところが彼はある日、逮捕されて塀の向こうに行ってしまいます。ショックは大きかったですが1年ほど面会や手紙のやり取りをしました。過ちを犯した彼がどう反省し、信頼を損なった私たちの関係を修復できるか、見て行こうと思っていました。
が、こちらが率直な気持ちを伝えても手ごたえがない。彼の手紙には日々どのような生活をしているかが書かれるばかり。そのうちに面会も、仕事のペースが狂うから迷惑と言われてしまいます。彼の言動から、私の気持ちを考えたり寄り添うことが出来ない人なのだと感じ、別れることにしました。
彼と終わった後で、私は明確に“結婚”を求めるようになりました。『自然と、普通に結婚』という自分の中で最も王道に思っていた結婚ルートが、消えたからです。
そもそもなぜ結婚したいのか？ その時にはよくわかっていませんでした。私は中学生の時には「専業主婦になってお昼はコタツに入りながらみかんを食べてワイドショーを見るのが夢」と語り、先生に精気の抜けた顔で「それはいいわね」と言わせていました。
当時はやりたいことも希望もなかったのかもしれません。結婚して一生夫に仕えるということだけは想像できていましたし、それ以外は不安と恐ろしさが先行して考えることもありませんでした。
私が一生仕える男、一生尽くす男と結婚する――。
運命のようなものを頭の片隅に感じながら、私の婚活は幕を開けました。
婚活が始まった
婚活サイトを眺めつつ、先ずはお見合いパーティーに参加しました。
男女15～50人くらいの参加者が多めのものによく足を運びました。婚活は宝くじのようなもので、数をこなせば当たりを引く率が上がると考えたからです。
しかしお見合いパーティーで出会う男性は興味を引かれない人がほとんど。
興味を持てない人と数分間楽しく会話できても印象にすら残らない。結局は自分が気に入らなければ発展しない。だけどたった数分の会話で自分の琴線に触れる男を見つけるにはどうしたらいいのか。どっと疲れるばかりで成果はほとんど得られずでした。
それでも回数をこなしてくると慣れてきて、相手にダメ出ししたり、愛とは何か語らせてみたり、親しい人とはしにくい政治系の話など振って様子を見るようになりました。
多少気まずくなったり失礼にあたるかもという不安はありましたが、自分自身が興味を持っているテーマを相手に振ってみることは、お見合いパーティー参加男性の人間性の一端を知るには有効だったと思います。
また、何かに気をそらしながら会話もしやすいイベントが私には向いていたようでした。街コンやバーベキューコン、ランチ会やお茶会などは、出会いはともかく単純に楽しく過ごせることもありました。ただ、成果もなく終わった後のむなしさ、苛立ち、失望感は毎度こたえます。
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