保険金の不正請求問題で業績が悪化している中古車販売大手ビッグモーターの支援先探しが難航している。同業大手のガリバーを運営するIDOM(イドム)は、8日までに支援しない考えを伝えていたことがわかった。企業体質が改善していない点が障害だとみられる。
関係者によると、IDOMはビッグモーターから打診を受けたが、11月に入って、「検討を中止した」と回答したという。買収すれば、販売から整備までをカバーする豊富な顧客データを得られる利点があった。ビッグモーターはかつて、IDOMの主要株主だった。
支援先にはほかに、金融大手のオリックスや商社系のリース会社が浮上している。自動車リースなどを手がけており、中古車販売との親和性が高い。だが、店舗前の街路樹に除草剤をまいて枯死させるといった法令順守の欠如が障害となり、まだ決まっていない。
創業家であり、事実上の株主である兼重宏行・前社長の存在も、支援を難しくしている。不正の横行に、組織的な関与が疑われるからだ。候補として名前があがった企業の関係者は、「創業家の関与を一切なくすことが不可欠だ」と話している。
兼重氏が7月に退任したビッグモーターの再生計画は、コンサルティングを手がけるデロイトトーマツグループが作成に携わっている。もともとは、10月中にも支援先を見つける予定だったとみられている。
中古車の販売は一時、例年の7割減まで落ち込むなど急激に悪化しており、資金面の助けが欠かせない。経営を合理化するため、一部店舗で営業を終了したり、資産の売却も検討したりしている。金融庁は月内にも、保険代理店登録を取り消す行政処分を出す検討に入った。支援先探しが長引けば、経営は一層苦しくなる。
からの記事と詳細 ( ビッグモーター支援、ガリバーのIDOMが検討中止 ... - 読売新聞オンライン )
https://ift.tt/cFkb8Tp
No comments:
Post a Comment