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Saturday, March 5, 2022

“ダメ上司”50人にインタビューしてわかった「部下のやる気を削ぐ7つの行動」 | 有能で思慮深い人こそご用心 - courrier.jp

Photo: Getty Images

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Text by Ashley Good and Diana Kander

チームのパフォーマンスに問題があるなら、リーダーであるあなたに責任があるのかもしれない。部下にダメ上司の烙印を押されないための方法を、米ビジネス誌「ファスト・カンパニー」がまとめている。

無能または有害なリーダーの特徴について本を書くため、50人の「ダメな上司」にインタビューしようと決めたとき、私たちはまず仕事つながりの知人に「最悪のボスとの経験」について尋ねてみた。

ときには、個人的に「ダメ上司」を知っていたので、連絡を取ってインタビューを申し入れた。その結果私たちが見出したのは、ミランダ・プリーストリー(『プラダを着た悪魔』に登場する鬼上司)ではなく、レズリー・ノップ(『パークス・アンド・レクリエーション』に登場する真面目でがんばり屋の女性)だった。

つまり、驚嘆すべき経歴を持ち、職務に情熱を注ぎ、リーダーシップに関する思慮深い哲学を抱き、一見すべてのことに正しい答えを持っているような有能な人たちだったのだ。

どういうわけか、そうしたリーダーたちは直属の部下たちの信頼を損ねていた。部下たちは、たいていの場合、上司の有害な言動に対して何度か抗議しようとした挙げ句に失敗し、沈黙のうちに苦しんでいた。なぜこのようなことが起きるのだろう?

一連のインタビューを通じて、私たちは上司らが目指すリーダー像について、あらゆる回答を聞き出した。その結果、部下がリーダーに「ダメ上司」の烙印を押すのは、上司がストレスやフラストレーション、不安を感じているときに示す態度に問題があるときだとわかった。

つまり、上司たちはストレス下にあると別人に豹変し、機能不全の状態に陥ってしまうのだ。そしてそれが、ともに働く部下たちに悪影響を及ぼすというわけだ。

最初の数人のインタビューを終えると、私たちは集まって検討した。私たち自身もチームのマネージャーを務めた経験があり、部下との関係がこじれてしまった過去を持つ。ということは、私たちも同じようにネガティブな傾向に囚われていたのだろうか? 


それを突き止めるため、かつての部下たちにインタビューを行い、相手の言い分にただ耳を傾けた。その結果、想像以上に、自分たちの言動が部下に影響を与えていたことが明らかになった。
最終的に、私たちは4回にわたりワークショップを開催することになり、リーダーがストレス下で見せる、部下のやる気をくじくかもしれない言動について話し合った。そして彼らに次のような問いを考えてもらった。

「自分がストレス下にあるとき、ともに働く人達のやる気や自主性を損ねるような言動をしなかったか」「過去に、上司からやる気をぶち壊すような言動をされたことはないか」「そのとき上司は何をしたのか/何と言ったのか?」

その結果、部下のやる気をくじく、7つのありがちな言動を突き止めることができた。
1 マイクロマネジメント
部下をマイクロマネジメントしているとき、上司は「部下が脇道に逸れずに難しい仕事をこなせるよう手助けしているのだ」と自らに言い聞かせている。だが現実には、信頼されていないと感じた有能な部下たちは不満を募らせ、一刻も早く他のチームへ移りたがる。残るのは、あなたが完璧を求めていると感じて自主的に行動するのを恐れ、どんな些細なことでも指示を待つ部下だけとなる。

2 怒りと罰で対応する
そんなとき上司は心の中で「私はこの仕事に情熱を注いでいるのだから、怒りと罰はこの状況に対する適切な対応である。部下に責任感を持たせなければならない」と考えている。しかし、結果として育つのは、上司の逆鱗に触れるのを恐れてミスを隠し、あなたが正しい決断をするために必要となる「批判的フィードバック」を控える部下たちだ。

3 成果だけを気にして部下を尊重しない
そのとき上司は内心「私は優れた仕事をする意欲に駆られており、大きな成果を上げる。部下には私の働きぶりから刺激を受けてほしい」と考えている。しかし、その願いは届かず、蔑ろにされていると感じた部下たちは、あなたもあなたの目標もどうでもよくなる。「正しい仕事」に集中するより、生産的に見せかける方が大事だと考えるようになるのだ。

4 望ましいパフォーマンスを評価しない
部下が望ましい働きぶりを見せても評価しない上司は、心の中で「部下たちは自分の強みを知っているはずだ。わざわざ私が褒めてやる必要はない。そもそも、やる気とは内側から湧いてくるべきものだ」とつぶやいている。さて、その結果は? 

いくら頑張って力をつけても気づかれないと感じ、不満をつのらせた部下たちは、もっと頑張ろうとする意欲を失ったり、同僚に手を貸さなくなったりする。また、能力が認められているメンバーに腹を立てるかもしれない。

5 ネガティブなフィードバックを控える
そのとき上司は「フィードバックをする時間などないから、代わりに私が修正しておこう。業績評価の際に取り上げればいい」と考えている。その結果、あなたの態度と振る舞いは見るからに不満げなのに、部下たちは自分がミスをしたかどうか確信を持つことができない。

部下があなたに望んでいるのは、自分たちの学びと成長に投資する価値があると信じてもらうことだ。部下たちは、あなたには受動的攻撃性の傾向が強く、本心を口にしたり、必要な苦言を呈することができないのだと判断する。

6 部下の提案を無視する
あなたの理屈はこんな感じだろうか。「いちいち部下の提案を検討して、うまくいくか試す時間などない。部下に優先事項に集中して取り組ませるのが私の役目だ」。だが危険なのは、無視されたと感じる部下が自分のアイディアを実行に移す別のやり方──たとえば、あなたを飛び越して、別の人に提案させる──を見つけ出すことや、仕事への意欲をなくしてしまうことだ。

7 能力不足や有害な部下に対処しない
あなたの言い分はこうだ。「あの部下は少々扱いにくいが、必要な能力は持っている。それに、話を聞いてみたところ少しずつ改善している。最悪というほどではない。他のメンバーも気にしないでくれるだろう」

しかし部下たちは、チーム全体の士気を下げるメンバーに対処しないあなたをリーダーとして無能だと思い、惨状を訴えても信じてもらえないことに傷つく。部下たちは些細な違反に対して過剰反応したり、個人的に捉えたりするかもしれないが、それは、彼らにとって些細な問題とは、もっと大きな組織問題の一部に他ならないからだ。

私たちは、リーダーとして、重要な選択を迫られている。チームの自信とやる気を失わせるか、あるいは、チームの能力をさらに向上させるかだ。


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