「あれ、ふざけてるのかな?」
東京都の会社員女性(39)は2年前、自宅で長女(4)の視力検査をしながらそう感じた。
自治体の3歳児健診を受ける前に、家でやってほしいと送られてきたものだ。
片方の目にティッシュをあてて隠し、もう一方の目で、少し離れた影絵のイラストを見る。
右目は「ちょうちょ」「おさかな」とすらすら答えていたのに、左目を試すと「ウッディ」と、映画の登場人物の名前を言ってくる。「ウッディなんて、いないよ」と返すと、もじもじしていた。
「疲れちゃったのかな」。その時は、深く考えなかった。
保健所の健診の場で、もう一度検査を受けた。長女の答えはやっぱり同じだった。
右目は正解するのに、左目は答えが合わない。
「もしかしたら見えづらいのかもしれません」と言われ、病院を受診するよう勧められた。
2019年10月、総合病院の眼科を受診した。
「ちゃんと診てもらえば、本当は見えてるって、わかるはず」。そう考えていた。
検査のあと、医師に呼ばれた。告げられたのは、まったく想像していなかった言葉だった。
「おそらく、先天性の白内障…
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