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Wednesday, July 8, 2020

南極の海氷が解けている謎がわかった(ギズモード・ジャパン) - Yahoo!ニュース

海氷がどれだけ解けても海面は上昇しないけれど…。 南極と北極の氷が海面と水温の上昇による情け容赦ない攻撃を受けています。人間活動による気候変動がいろんなところでおかしな現象の原因になっている一方で、自然の変動がカオスを引き起こす場合もあるみたいですよ。 【全画像をみる】南極の海氷が解けている謎がわかった

2016年から2017年にかけて南極の海氷が記録的な解け方を…

カオスの典型的な例として、2016年と2017年に南極の海氷面積が異常なレベルまで減少したことが挙げられます。海氷は至る所で解けまくりでしたが、西南極にある南極半島近くのウェッデル海は特にひどかったようです。南極の春と夏に起こった異常気象によって、海氷のど真ん中にポリニヤ(氷に囲まれた湖のような海水域)と呼ばれるオランダサイズの穴ができちゃったくらいです。 そして今回Geophysical Research Letters誌に発表された新たな知見によって、暖かい強風が海氷を蹴散らしてしまったことが明らかになりました。この研究結果は、気温上昇に伴って氷が減少し、その影響を受ける生態系がさらに破壊されてしまうことでどんな未来が待ち受けているのかについて、研究者が理解を深めるのに役立つと思われます。 南極海の海氷は、極地の氷の中でも特に変わり種です。北極海の海氷は、地球温暖化に伴って急激に減少しています。それに比べて、南極の海氷は大陸から伸びていて、よりダイナミックな動きをしています。2016年に記録的な減少を見せる前の数年間、海氷面積は過去最大に達していました。

2016年に南極海の海氷が激減したメカニズムが明らかに

2015年から2016年にかけて、南極はフランスの2倍の面積に相当する46万3322平方マイル(120万平方キロメートル)というとんでもない面積の海氷を失いました(上のグラフ参照)。この論文では、人工衛星や自律航行型のブイから収集したデータを用いて、海氷が解けた原因を解明しました。調査結果によると、海氷が受けた最初のダメージは、2015年9月にウェッデル海に吹き荒れた過去最強の嵐でした。この比較的暖かい突風が、その後海氷を解かしまくるきっかけになってしまったのだとか。 暑さがおさまらなかったこの地域の11月の平均気温は、平年よりも約3度も高い猛暑となりました。この時期に、海氷の真ん中に約40年ぶりのポリニヤができて、そこから顔を出した暗い海水が太陽熱をより多く吸収して、さらに海氷が解けてしまう負のループを助長させたみたいです。翌12月に襲った別の嵐は、これまでにウェッデル海で起こった嵐の中でもっとも南まで達しました。記録的な海氷の減少はこんな風に起こったようです。翌年も同じように海氷は縮小を続け、さらに大きなポリニヤが発生しちゃったとのこと。ポリニヤって名前はかわいいのにろくでもないですね。

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