
悲鳴を上げる男性に2本の包丁でメッタ刺し
2階の廊下でもみ合う2人の男。叫び声を上げる年配の男性は必死に手で顔を覆う。一方的に殴られ、年配の男性は外階段を転げ落ちていくが、その悲鳴は、襲う側の若い男の耳には届かない。若い男は全速力で廊下を走り、自分の部屋に戻るとすぐにまた飛び出してきた。手に握られていたのは台所から持ち出した2本の包丁。 「おらあっ」 1階に落ち、うずくまる男性の上に再び馬乗りになると、男は包丁を振り上げた。 「待て! 誰か、助けてくれ!」 なおも悲鳴を上げ続ける男性に向けて、包丁は何度も振り下ろされた。左足、右腕、背中……。地面に血だまりが広がった。 若い男は近隣住民と郵便局員に取り押さえられ、まもなく駆けつけた愛知県警田原警察署の警察官に引き渡された。男は地元の工場に勤める会社員、辻田泰地容疑者(23)。襲われた男性は出血性ショックで死亡した。辻田容疑者自身も両手に傷を負っていたが、治療が終わった、事件の翌10日に殺人容疑で逮捕された。 一部始終を目撃した近隣在住の女性が語る。 「昼間っから大きな叫び声が聞こえて。何かと思って外見たら、男が包丁持って誰かに襲いかかっていた。包丁は2本あるように見えました。驚いたなんてものじゃない。怖いですよ、こんな何もないところで日曜日の昼間から」
辻田容疑者は「全然知りません。やっていません」
騒ぎを聞きつけた別の住民が撮影した動画にも、グレーのパーカーのような服を着た辻田容疑者が包丁を持って男性に向かう場面が残されている。撮影者の「え!? 包丁?」と驚く声が生々しい。 「警察呼んだ!?」 「誰か救急車呼んで!」 辻田容疑者を取り押さえた近隣住民らがそう叫ぶ場面まで映されている。 しかし、田原警察署員は血の海が広がった凄惨な現場を目の当たりにした翌日、逮捕した辻田容疑者に再び驚かされる。 「全然知りません。やっていません」 逮捕直後、辻田容疑者はそう供述したからだ。
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